某会社員が思ったことをつらつらとin ホーチミン

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おばあさんからの茶封筒

こんばんは。

会社帰りに電車に揺られているShuです。

 

今回は小話を1つ。

舞台は私の実家の最寄駅。忘れもしない12月。

 

高校時代野球部に所属していた私はテスト期間でいつもより早い下校に足を弾ませていた。

 

エレベーターもエスカレーターもなかった当時、近くのスーパーで買い物を終えた人たちの帰宅にはさぞ不便だったと思う。

 

足取り軽く階段を降りていた私があと3段でという時に、階段に向かってくるおばあさんに気づいた。手には野菜でいっぱいの手提げを3つ。黒いコート、グレイのニット帽、革の手袋でエレガントな女性であった。

 

声をかけ、手提げを持ち改札まで一緒に歩いた。改札前で手提げを渡すとおばあさんは仕切りに頭を下げ、ありがとうと繰り返した。

そして、「これで好きなものをお飲みください」とコートの内ポケットから茶封筒を出し、私に差し出した。

 

私は「結構です」と繰り返していたが、おばあさんの乗る電車が来たので渋々受け取った。

 

 

おばあさんを見送り、駅に隣接するトイレで茶封筒の中を恐る恐る開けると、、

中は30本入りのストローだった。

「これで好きなものをお飲みください」の意味を理解するのにそんなに時間はかからなかった。

あのクソババアという感情と同時に勝手にお金を期待していた自分の心のくすみに嫌気がさすのであった。